ジェンダーワイズ

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加藤彩名さんの何がイケないの?

 

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 45歳の歳の差で加藤茶と結婚した加藤彩名さんへのバッシングもすごいが、それを払拭すべく、夫妻の愛があるんだぞアピールキャンペーンにも必死で、最近よく2人でテレビに出演している。

 5/11放送の「私の何がイケないの?」もそれ。詳細はこちら

ザ・ドリフターズ加藤茶(72)と綾菜夫人(27)が11日放送のTBS系「私の何がイケないの?SP」(月曜後7・00)に出演。「高カロリーの食事を与えて寿命を縮め、財産を狙っている」など、「45歳差婚」の2人の間に広がる噂の真相について説明した。

 このYahoo記事についているコメントを見ても、賛否両論。本人が幸せならいいじゃない、とあれば、やしきたかじんみたいに妻ががっつり財産握っちゃうぞ的危惧。他人の家のおカネのことなんてどうでもよいのに、人の愛のカタチに物申さずにはいられない。しかし、「早死」「財産狙い」という、ある意味2ch的揶揄に過ぎないことを公共の電波で彩名さん本人にぶつけるというのは、いくらなんでもやりすぎだし、彼女は間違ってなんかいないとぞ、と私は擁護したい。

  ①財産狙い
 番組では「財産狙いでないのか」とダイレクトに質問されていた彩名さん。こんな身も蓋もない問いに、それは違うと真顔で答える(しかない)。
 そもそも、財産狙いで何がイケないの?。「結婚=永久就職」ともてはやされた位、生活を共にしていくパートナーとして、なんらかの計算はしている人はごまんといる。女性が労働市場で生涯、安定収入を稼ぐにはまだまだ弱者なのだ。
 愛とか絆とか言ってる人達は、自分の夫を見てごらんなさい、そんなこと思えないでしょ。え、まだ未婚?なら、ピュアか、恋愛ドラマの見すぎのどちらかです。

 ②高カロリー食で早死にさせる
 死が間近に迫ったようなことを加藤茶を目の前にして言うなんて(呆)。とはいえ、そもそも加藤茶自身で食事をコントロールできないのが問題だから、彩名さんでなくて彼が悪い。大動脈解離にかかった知人が私には何人かいるが、食事制限ぷりは半端ない。しかし加藤茶は、結婚当初、妻の手料理が嬉しくて、嫌と言えなかったその優柔不断ぶり、自分への甘さは、逆に人間臭さが溢れるエエ人なのだ。だから、手料理写真満載の加藤茶ブログの読者はおせっかいなくらい親切だ。そんな食事じゃあかんって教えてあげて、今は低カロリー食に変わったのだから。 

 

 結局、世間一般の方々は、加藤茶に対し、オマエにはチビでジジイで、もはや男として魅力もねぇ!面の皮と財布の厚さで若い女を口説いただけといいたいだろうが、金があるのは男として超魅力的ではないか。

 もちろんそれが女性によっては、顔がいい、背が高い、セックスがうまい、高学歴だ、誠実だ、性格がいい、等、好みや条件が違うが、お金というのは、それらと同列に語るものであって、上でも下でもない。本来なら、金と顔、金と性格、とか二つぐらいいいところがあれば、もうちょっと好意的にみられるが。

 加藤茶の元奥様も20歳近く年が離れていて、これまでの女遊びの数々は若い女ばかりだったという。元奥様ももう齢50も超えて、年の差はあろうとも、もはや茶のターゲットから外れる。要は青臭い身体に魅力を感じるのだ。周りから「加トちゃん、若い子ゲットしたねえ、いいなあ、元気だなあ」って、(本心からでなく)ちやほやされて、自分がイケてて、Hもうまいし、と勘違いしてるかもしれない。

 ジェンダー視点では、このバッシングは加藤彩名さんへの批判に見えて、加藤茶に対するものではないかと思う。世の中はこんなに変わってきているのに、いまだ男は自分より年下の若い女性を好む。つやつやのお肌と、美貌がないと、どうにも太刀打ちできない理不尽感。女性に対する年齢差別。

 しかし、だからこそ逆手に取る生き方があったっていいわけで。ロマンチックラブにのせられていつまでも純愛の未来永劫を信じている方が相当ヤバイ。バカなオトコを手玉に取って、ニヤっと笑う。どこまでも消費し続ければいいのだ。

 彩名さんにはまだまだ、上手く渡り歩くほどの知恵は足りない感じはするけれども、加藤夫婦は、バッシングは有名税と思っているだろうし、ここに乗じて露出を増やし、タレントとしても、彩名さんのサイドビジネスも大きくして、と、したたかに考えているというものだ。視聴者は過剰に反応している場合ではない。